
画像はGIRLY DROPさんよりお借りしました
私は病弱だった事と少々特殊な環境にいた為、学校生活は中学校から始まりました。
それまでは少年少女向け文学、絵本、雑誌、漫画、大衆向け週刊誌など色々カオスな感じで読み漁り、経験不足で頭でっかちの悶々としている子供でした。
人生初の学校生活が始まり、図書館というものの存在を知った時、本当に心が躍りました。
あれもこれも全部タダで読めるなんて・・・!
学校の図書室も市の図書館も自分にとってはまるで遊園地に来たような、ホントに夢のような場所でした。
そんな嬉しい環境に降り立った私。
そこで伝記なり歴史なりに手を出していれば、もう少し深みのある人間になれたのかもしれませんが(笑)、その時の自分は友達の影響で「コバルト」に手を出してしまいました。
「コバルト」=そう「コバルト文庫」です。
コバルトはその時の感覚で言うと、漫画家さんに表紙や挿絵を描いてもらって文章をつけた字の多い漫画というか。
今で言うライトノベル?的な感じでしょうか。(もちろん、コバルト文庫はまだ健在です)
その時は本当に流行っていたのでマンガを読むみたいに手当たり次第に読んでました。
中学に入るまで友達と呼べる友達もいなかったし、みんなと仲良くならんといかん!みたいな気負いもあり、
友達との間をコバルト文庫に繋いでもらっていた気がします。
でも、あれから何十年と経った今もその子達とは続いているので有り難い事です(´∀`)。
話を戻します。
あの頃は毎日毎日がコバルト漬けでした。
今、思い出してもあの活字を追う熱量みたいなものがとても懐かしくて、そして本好きの方には鼻で笑われそうなんですが
私の中では思い出と共に「読書」=「コバルト」みたいな図式で記憶に残っています。
あの時は仲間の一人が二、三冊買ってそれをみんなで回し読むってことになっていたので、今日借りて、明日返すなんて日もザラにありました。
なので学校から帰ってコバルト読んで夕ご飯食べてお風呂入って布団の中で明け方までコバルト読んで仮眠して
登校して友達と読んだコバルトの話をしてまた別のコバルトを借りて帰る・・・なんて正にコバルト中心の生活を続けていました。
若さなのか?
今ではそんな馬力はまったく出まへん(笑)。
ただあんなに燃えに萌えた(?)コバルトでしたが中三ぐらいになると誰も読まなくなっていきました。
やっぱりあの甘酸っぱいお話達は期間限定のものなんだなって思います。
恋愛経験の少ない少女の胸にキュンキュン❤が刺さりました。
今、思い出しても当時のコバルト作家ブームはすごくて
中でも新井素子さんと氷室冴子さんは圧倒的人気で私たちの間でもその二大派閥に分かれていました。
あ、あと久美沙織さんとかね。毛色は違うけど火浦功さんとか。
私は殆ど読んでいたし嫌いではないんですが新井素子さんの書く文体があまり得意ではなくて、どっちかっていうとさっぱりした文体の氷室冴子さんの方にどっぷりでした。
中でも「なぎさボーイ」「多恵子ガール」本当に好きだったなぁヽ(*´□`)ノ゙。
挿絵の渡辺多恵子さんの絵も世界観に見事にハマってて、登場人物の輝きが紙面から飛び出して見えました。
でもまた読み直したとして、あの時の切ない気持ちには戻れそうもないーーー。
だからあの時代、あの頃に読んでおいて本当によかったんだと思います。
もし、氷室冴子さんが生きていらっしゃったら、今どんなお話を書かれるのかな?
中学時代の私にとって、氷室冴子さん、あなたは神でした😊。
もし図書館で見つかったら読んでみてくださいませ~。
ピュアだった(←過去形)気持ちを思い出させてくれるかも?(笑)
続きはこちら→わたしと本②